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アメリカ航空宇宙局マーシャル宇宙飛行センター(NASA MSFC)に検出器7台の納品が完了しました

アメリカ航空宇宙局マーシャル宇宙飛行センター(NASA MSFC)から受注し製造を進めてきた、計7台の両面テルル化カドミウム半導体検出器(CdTe-DSD)が完成し、本日、NASA MSFCへの納品が完了しました。NASAが天体観測プロジェクトに利用するような高性能・大面積のCdTe検出器を7台も提供可能な技術を有するのは、世界でも当社のみと考えています。

これらの検出器は、NASA MSFCが開発を進める次世代型硬X線望遠鏡の焦点面に設置され、ブラックホールや中性子星の観測に使用されます。「SuperHERO大気球プロジェクト」は、10ー80keVの硬X線の帯域で、世界ではじめて秒角の角度分解能で、宇宙高エネルギー天体の撮像分光観測を目指す国際共同プロジェクトです。2024年7月、アメリカ航空宇宙局マーシャルスペースフライトセンター(NASA MSFC)と東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)を中心とする国際協力チームがNASA Astrophysics Research and Analysis Project に申請していた研究計画が正式に承認され、プロジェクトが本格的に始動しています。SuperHEROを通じて、宇宙物理学者ははじめて、非熱的世界を秒角の分解能で解像したうえでスペクトルの空間的・時間的変化を追うという、新しい観測技術を手にすることになります。

(左)当社が開発した両面CdTeストリップ検出器 (右)検出器からのデータを収集するFPGAボード
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